一回一死一塁の第1打席。ダルビッシュの速球をイチローが振り抜いた打球は一塁線を痛烈に破り、ファウルゾーンのフェンス下にボールが挟まる間に一塁走者が生還した。この先制三塁打に続き、三回にも速球を中前に運ばれ、2打点目を献上。結局、メジャー最短の4回降板となった。
4月9日の初登板以来のマリナーズ戦。前回は制球に苦しみ、初回に4失点。イチローにも3安打を喫した。「イチローさんがすごい選手だというのもあるし、誰に対しても勝負できる状況じゃなかった」。打線の援護で初勝利を手にしたとはいえ、煮え切らない思いでいっぱいだった。
その後は登板を重ねるたびに、制球に手応えをつかんでいた。「最初の試合で自分の球が投げられてないので、いいイメージを残したいというのはある」。前回思うように投げられなかったからこそ、待ち望んだマリナーズ、そして、イチローとの再戦だった。
それでも、雪辱はならなかった。ダルビッシュにとっては、メジャーの舞台が甘い世界ではないことを思い知らされる苦いマウンドとなった。(シアトル、西村海)


